LEADERS 9月号に掲載されました

企業家の軌跡と未来
 食を通じて人々に元気と笑顔を届ける給食事業に特化した人材派遣会社
 病院や高齢者施設に向けた給食委託事業を始め、調理師・栄養士の人材派遣サービスを手掛ける「スリーマウス」。
 全スタッフが日々、安心・安全で栄養価の高い美味しい料理を人々に届けるべく励んでいる。

本日は、女優の島田陽子さんが同社を訪問し、山口社長と吉見管理部事長、柳栄養部次長にお話を伺った。

代表取締役社長 山口浩司

学業修了後、アルバイトとして働いていた外食産業を手掛ける会社に就職。
以降、店長やスーパーアドバイザー、店舗開発、エリアマネージャー、営業部長など着実にキャリアを積んでいく。
その後、2009年に給食委託会社に転職し、2015年に独立。

「スリーマウス」を設立した。

~ 仕事への想いが周囲の胸を打ち頼もしい人材と共に独立に至る ~

島田 はじめに、山口社長の歩みから。
山口 大学生のころに外食業界でアルバイトを始め、そのままそちらに就職しました。
その後、様々な経験を積む中で思うところがあり、そちらを退職して系列の会社に移ったのです。
それから縁あって、給食委託会社からお誘いを受け、そちらに入社することになりました。
そして、その時に私を面接してくれたのが、現在「スリーマウス」の管理部次長を務めている吉見なんです。

島田 不思議なご縁ですね。吉見次長が当時、社長を採用された理由は何だったのでしょう。

吉見 前職では当社の事業内容の一つである病院給食や高齢者施設への食事委託事業を手掛けており、社長は患者さんの視点に立ち、安心・安全、衛生的で美味しい食事を提供したいという思いをお持ちだったんです。
その思いを受け取った私は、社長を総合病院支配人としてお迎えしました。
社長は今もそうですが、入社後もそのお考えを曲げずに励まれており、そこに惹かれた私は、社長が当社を立ち上げる際に、今後も共に仕事がしたいと、入社させてもらったんです。

島田 栄養部の柳次長は、どのような経緯でこちらにいらしたのでしょう。

柳 吉見と同様に、私も全勤務先に勤めていたので、そちらで社長とのご縁を頂戴しました。
それまでは私は色々な会社で勤務してきましたが、前職で社長と共に働く中でその思いに触発されましてね。
吉見と同じく社長が独立する際、共についてきた次第です。

島田 社長の仕事に懸ける思いが、皆さんを動かされたのですね。

山口 そう言っていただけると嬉しいですね。
私たちは人の健康にかかわる事業を行っていますので、ビジネスである以上は利潤も必要ですけれど、その前に医療や福祉という点を優先すべきでしょう。
ですから、利潤を生むために安い食材を使ったり、調理の手を抜いたりするような真似は決してしたくないんです。
昔から、私が仕事をする時に常に心がけていることは、「誰のお蔭で自分たちは儲けているのか」ということです。
そう考えれば、自ずと患者さんや利用者さんの視点に立って仕事に臨める。
誰も病気には罹りたくないですし、人は誰もが家族と一緒にご飯を食べたいはず。
私たちは、それができない方たちに対して、何をしてあげるべきかを考えることが大事なのです。
ですから、日々の食事を少しでも楽しんでもらえるよう、健康づくり役立てるよう、スタッフ一同励んでいます。

スタッフ間のチームワークを大切に各患者や利用者に合わせた食事を提供

島田 会社一丸となって人々の健康を支え、食の楽しみを届けておられるのですね、スタッフさんに普段どのようなことを話されていますか。

山口 先ほどまで話してきた私の仕事に対する思いなどをはじめ、厨房ではチームワークが大事だという話もしています。
と言うのも、皆が協力しないと、定められた時間通りに品質の良いものを提供できません。
また、病院や施設で提供される食事には肝臓病や糖尿病、高血圧など色々な病気に対応したものがあります。
厨房内での連携が取れていなければ、間違ったものを提供してしまうリスクがあるんです。
他にも、食事制限がある人や、上手く咀嚼して飲み込んだりすることが困難な方もいらっしゃいます。
お一人お一人の健康状態やお食事の形態に合わせて、間違いなく提供するためにチームワークは欠かせないのです。
柳 チームワーク、いわば共に働く人との絆を大事にされている社長は、スタッフ一人ひとりに細やかな接してくださいますし、何かあれば親身に話を聞いてくださるんです。
厳しくも優しく、私たちを常に見守ってくれていて、こんなトップはどこにもいないと思っております。

吉見 それに、社長は大らかで人を大事にされる方なんです。
ただ、大事にするといっても、私たちを甘やかすのではありません。
仕事においては厳しいですし、間違ったことをすれば叱責されることもあります。
けれども、それは患者さんや利用者さん、私たちのことを思って下さっているからこそ。
私たちスタッフはそれが分かっているので、皆社長についていくのだと思います。

島田 社長がスタッフの皆さんから、いかに信頼されているか窺えますね。
最後になりますが、これからの目標を。

山口 まずは、社員教育に力をいれていきたい。
調理師や栄養士などでも、企業人としての知識レベルを備えておかないといけないので、外部研修を実施して一般企業の管理職レベルの教養やノウハウを持つ人材を育てていきたいですね。
また、患者さんや利用者さんのことを最優先に考え、食事の改良を重ねることで、「美味しくない」「薄味」という病院食の概念を覆していきたいと思います。
(2016年5月取材)

社名に込められている患者や利用者への思いやり

「スリーマウス」とは、文字通り「3つの口」であり、「飲めることに感謝しましょう」「噛んで食べられることに感謝しましょう」「味わえることに感謝しましょう」と、それぞれの「口」に意味がある。
この社名は、病院の患者や高齢者施設の利用者の「3つの口をサポートする会社」という意味を持っており、これが同社の企業理念にもなっている。
どこか閉鎖的である病院や施設において、毎日の食事は患者や利用者にとって楽しみの一つでもある。
だが、病院食や施設食は一般的に「美味しくない」「味が薄い」と言われることも多い。
そのため同社ではそんなイメージを覆すべく、素材や味、調理方法にこだわり、季節感を盛り込みながら、見栄えも良く美味しい食事を追及している。
また、病気やつらい治療で食欲がない人や、固形物の摂取が困難な人には、旬の素材使った栄養満点のスープを提供しており、同社が食事を届ける病院や高齢者施設では「食事の時間が待ち遠しい」という声も聞こえているそうだ。

島田陽子(女優)
 山口社長は最初お勤めされた外食産業の企業で、自身が掲げていた幾つもの夢や目標を達成してこられたそうです。
 「これまでの道程で自分の夢を叶えてきたので、次は人のために力を尽くしたい」と、
今は患者さんや利用者さんにより美味しい食事を提供すべく、またスタッフさを育成すべく奮闘されています。
 関わる人たちのために日々励まれている社長には頭が下がる思いです。

リーダーズ2